「異端こそ継承」

タモリさんは、最初の出演は「モンティーパイソン」だったか。それまでなかったアバンギャルドでシュールな芸風で、カルトな人気を博して、文化系業界人のアイドルになり、「昭和歌謡大全」が法的にギリギリを少し越えて、発禁になり、「笑っている場合ですよ」の続番組だった「笑っていいとも」が徐々にタモリ色になり、冠(森田一義の〜)が途中で付いた。終わる気配はない事はなかったが、長く続いてギネス記録。国民的番組風になっていたのは、やはり異端だったからなのか、「テレビの基本は井戸端会議だ」という定説の王道なのかもしれない。
王道と言えば、声の良い人を使う、というのも定型だと思うが、人格的に無理な人はいるな。例えば、スコット・ウォーカーって声が太くてたまに聴くと「永遠の美声」って思う。イギリスでのデビューだけど、実はアメリカ人なんだよな。しかも、ウォーカー・ブラザースは兄弟ではなくただのグループ名なんで、スコット・エンゲルだ。数年前の伝記映画「30世紀の男」に出て来る変人スコットは、大きな肉の塊を打楽器にしたり、聴こえない様な音に妙にこだわっていた。いわばタモリの「逆」か。(話は長いが大した事はなかった。)

血液型って途中で変わる事があるらしい。知り合いが手術でBからOになった、って聞いた。そういえば休養中の大塚アナもそうらしい(BからAに)。血液型が巷で話すことになったのは、70年代前半だ。受験のデッサン教室で同僚の変人Tが皆が静かにデッサン中に大声で本を読んでいた。Tはボクに向かって「血液型で言うとオマエは凡人として一生を終える。」と言い放った。ヤツはABだった。(親類にAB型RHマイナスが数人いるが、病院でリスト化されている、って。)そして、昨日、20才女に「B型ですよね」、31才男に「いやO型でしたね。」と言われ幽かなショック。

ボクの理想はAB型。ついでに言うと、イギリス人がよかった。生まれはイギリス北部、色白で身長は2m以上。リンゴの実が採れるくらい。趣味は川釣り。道具には徹底的に凝るタイプ。時代は17世紀だな。近所の教会で音楽に出会い、看板屋のアルバイトで稼いだ資金を持ってイタリアに渡ってナポリ派の音楽に出会い、晩年イギリスに戻り、パブを経営。引き出しにはいつも同じ位置にカップとスプーンが置いてあり、他人には触らせない様に鍵をかける。こういう人に私はなりたい。