「トレンドは先に認識して無視しろ」は、磁石の「北」を意味する言葉。

パンケーキからグラノーラに。ってオシャレ朝食の話ですが、これは流行としては日本ローカルの話だ。オシャレなパンケーキは90年代初頭にアメリカではブームになってる。50年代のホットケーキを家で、ではなくオシャレなアメリカンキュージーヌのひとつで、今日本で流行っているのとほとんど同じ様な仕様だ。ボクが好きだったのはココナッツシロップが有名なお店で、数日連続で通った。アメリカ圏のワイハ(ハワイの事)でも大人気だった。アメリカは目一杯美味しくして食べるのが好きでそれが沢山あることは「良い事」という感覚が根底にある。
グラノーラも戦後アメリカから入って来たシリアルの一つで、昔から広尾のナショナル・マーケットでよく見かけた。外交官などセレブな人が住む外国人(ほぼ)専用スーパーでは必要な食品なのだ。ワタクシの地元(成城)も、外国かぶれが多いので随分前から人気だった。良いお値段で、米国製一袋(割に大きめだが)1000円から1500円か。最近は国産メーカーの低価格のも多く見かけるが、味は言っちゃ悪いが雲泥の差である。(低脂肪牛乳のレベルと言って良いかな)
よく「アメリカには美味しい物がない」という人がいるが、これは「納豆が美味しく食べられない」程度の話だ。かつてニューヨーク・ロケでは日中は地下鉄移動や徒歩が多く、とにかくハードだったので1日3回の食事が楽しみだった。最初に食べた夜中の東欧スープ屋台に始まり、当時は華々しかったリトルイタリー(韓国勢に圧倒された?)ではイタリアで食べた素朴料理が「いいとこどり」の洗練料理だったし。アフリカ料理も多種多彩で、南米にケイジャンテックスメックスクレオールにロシア。それに聴いた事のない様な国の料理も。つまり、移民の国だから現実的にその国の料理が必然として存在する。最初は、「祖国の味」程度だった物が、80年代のワールドブーム〜エキゾ趣味になり、定番化されたものも少なくない。
日本は島国で、情報があっても現実味が希薄だから、流行が遅い。パンケーキで30年遅れ、グラノーラも同じ。これも必然だから決して悪い事ではないけども、テレビで知り物顔で情報を言うのは頂けないなあ。日本人は「日本人の良いところ」を自慢するのが好きだよな。そういうところが嫌いなんだけど。
嫌みでハンパなロンドンのガキに生まれたかったなあ。