日本人はマンガで出来ている

幼稚園の時に日本画を習わされたのだが、その頃になりたかったのは漫画家で、当時のガキの憧れの職業だった。マンガに関しては学校で一番の情報通でもあったし、小学校に入る時には連載漫画も描いていた。
物語は今でも大体覚えている。「侍と怪獣が戦う話」だ。授業中に物語を考えていて、途中で笑ってしまい先生に怒られた。「その面白い話ってぇのを言ってみぃ。」「それはですね、ビルの中に舞い込んだ昔の侍がウロウロしていて困ってる。そこに未来の怪獣が出てくる。現代の人間はスイッチがオフになって全然動かない。侍は銭形平次みたいな金属を発射する武器を持って戦う。侍はトマトを食べて驚いた。」という話。そこで受けたのか受けてないのか?わからずで辞め。続いて浮かんだのが「侍の友人が盲目で坊主のアンマで・・・」、っていろんな話が混じっているところが今の俺と同じだ。漫画の良いところはコラージュなところでアッセンブリを自在に出来るところだ。
ジブリの御大が引退でも日本漫画界は揺るぎなし。日本人の世界一得意なのがマンガだ。辺境の島国根性=世界の世間知らず=勝手な妄想の天才=念入りには念入りの好きなだけ重箱の隅つつき的な作り込みが出来る充分な環境、が漫画に適しているからじゃないかな。