芸人は原点を見失う

お笑い芸人がスター化して美人歌手やセレブと結婚したりは多いに結構なんですが、結局は「芸人」として全うしているか、出世していくのか、で悲喜こもごも。ビッグ3の北野さん(たけし/東京)、森田さん(タモリ/九州)、杉本さん(さんま/大阪)さんが象徴しているなあ。
「モンティーパイソン」から始まり「昭和歌謡大全」あっての森田さんであり、芸は見たい。北野さんは結構やってる。杉本さんは、司会業で申し訳ないが、芸に精進してない。折角「明石家」名跡?を引き継いでいるのになあ。芸人が成功して、偉くなっちゃうと、元を忘れちゃう、というのは、ドラマ「半沢直樹的」に言うと、「それだけの人物なんですよ。」ってか。
昔から、芸人はエンターテインメント分野の一翼をになっちょるからなあ。東京出身だと強烈なのは、榎本健一堺駿二だなあ。エノケンは大スターで軽業師。芸を全うした。最後は片足で出演して失笑されても平然とやっている姿を見て子供ながらに凄いと思ったなあ。黒澤明監督作の「虎の尾を踏む男達」のエノケンは特に凄い。ナイナイの岡本さんもホントはこの位凄いんじゃなにのかなあ。可哀想だ。
父親が芸人と仲が良くて小さい頃遊んでもらった経験がある。石井伊吉さんは親父とバイク仲間だったので家によく遊びに来てた。ウルトラマン出演の頃だったので、ブロマイドなんかをよく貰った。「毒蝮三太夫」に改名したのはその後。ナンセンストリオのメンバーも近所で焼きそば屋をやっていた。親父は無類の焼きそば好きで、ここにもよく通った。
今思い出したんだが、高校時代に道玄坂でスカウトされたことがある。芸人ではなかったので断った。ではなく、「スカウト」が気に入らない。自分のやりたい事を薦められたり、指示されたりするのが徹底的に好きじゃないんだなあ。芸人も多分そうなんだと思うよ、人に勧められてやる様なもんじゃない。見失ったりするのは、そこの違いなんじゃないのか?