テレビドラマ

テレビドラマの続き。今年は沢山見た。NHKの歴史物、1クール(3ヶ月)ドラマ、子役スターもの、若手女優もの?など。その中でボクが一番楽しめて良く出来ていると感心したのが「ゴーイングマイホーム」ですねえ。物語と作りが「平成時代のホームドラマ」と感じたなあ。特に会話のシーンの面白さとバックの音楽のバランスがよかった。来週が最終回だけど、視聴率は5%だったらしい。予想を下回って今迄以上に局は危機感があるとヤフーニュースに書いてあった。現在の全視聴率総合では1位日テレ、2位テレ朝でフジは3位らしいが、こういう質の高いドラマ作りだけでは食って行けないと思い込みすぎない事を望むなあ。
キャスティングは確かに視聴率を期待する豪華な面々。阿部寛は最近はこういうヒットドラマの常連だし、宮崎あおい山口智子は久々の民放&連ドラ登場。演出も是枝さんだし。音楽はゴンチチで主題歌はマッキー。脇もすごく豪華。夏八木勲は、原一男作品「またの日の知華」以来ずっと気になる役者で今や世界遺産級の「爺さん顔」(大絶賛という意味)。西田敏行は、竹中直人と同じ位「上手過ぎて嫌みがある役者」(絶対的評価という意味)がここでは宮崎との親子を演じているが、会話がとても超自然の抑え方が絶妙。子役の配役も最近の出来過ぎじゃない味が出る「小さな女優」(蒔田彩珠)を配している。
阿部サダヲ(小人とタクシー運転手の2役)、YOU(阿部の姉役)、吉行和子(阿部の母役)、りりぃ(山口の母役)も良い味だし、他の脇役陣も「通好み」が多数出演している。
テーマは、過疎化の村、「目に見えない」真実とは、家族の日常の普遍性を扱っているが、メッセージの押し付けがない。押し付けない分、地味になっている。これは最初から狙っていた感じで、(雑誌)「ソトコト」「クウネル」(の「オーガニック=薄味感」)を意識している様に思えた。山口智子役の作る「人気手料理」カットがエンディングで流れるだけど、あえて言うと「雑誌を読む感覚のドラマ」だった。最終回はどうなるのかなあ?ってテレビの面白さだな。