ヘルパス

昨日渋谷の天ぷら屋で食事したあと井の頭線で下北経由で小田急線急行に。急行は満員なの各駅停車に乗って帰った。どうでもいい話なのだが、ある後輩から「そういう事は包み隠さず話を聞きたい」というので、「そういう事」を敢えて書くことにした。
事は、小田急線に乗った瞬間、出入り口すぐに大きな乳母車があり、少し触れた。それを連れたアジア系ママ(24-5才か)がこちらをやや攻撃的に睨む。満員電車だ。怒ろうと思ったが、こっちはイッパイ飲んだオヤジにしか見えないから、しばらく黙って見ていた。ママは時々乳母車の子供を見やる仕草。満員で身動きとれないのに、で大変だなあ、経験あるけど、僕らの(乳母で電車に乗る)時には乳母車を広げたままで電車に乗ること自体が非常識と言われた。が、今は良くも悪くも「守られて当然」と強気が羨ましくも心配ではある。振り返ると、乳母車の奥が空いていて、そこまで進めば少しは楽に乗れるのに、と思いボクが乳母車をまたいで移動。そうしたら次の駅で多く下車。だいぶ空いた。それでも出入り口では邪魔だから、端に座っている人に「席をずらしてこの親子に席を譲ってくれないか?」と頼んだ。そうしたら座っていた男は憮然とした顔でボクを睨みながら立つ。しばらくカッコがつかなかった「落とし前」の責を目で表現してた。ママに空いた席に「どうぞ」って言ったら、親子は何も言わず、さっと座る。立った男は次の駅で降りる。で、ボクが降りるまで2駅の間、妙な気分で乗っていた。
「一番嫌いな日本の性質」がここにある。ニホンジン辞めたい気分になる。
こういう気分になったことは今まで4〜50回はあるなあ。これからもあるんだなあ。
少し前の話。ロシアでバスに乗った時。ボクの後の乳母車を連れた親子が大きな声で「ヘルパス」と叫ぶ。この「Help Us」には、「ある程度手伝える能力のあるモノは手伝って当然の責任がある」と一瞬で解釈した。この事を今まで何度か人に話したが、「当たり前だろ」「叫ぶのはどうか」「場合による」というのがある、が、ボクが思うこの「Help Us」には、「当たり前だろ」しかない、と確信する。都市部の人の常識というのを一般常識と同じと通しきるつもりはないけど、その時に流れる雰囲気に飲み込まれ過ぎる傾向を「危ういノンポリのニホンジン」と感じる事しばしば=現状最大の島国根性、という話であった。長いけど仕方ない、ね。