ビーフン?

「県民ショー」って番組あるでしょう?日本全国の県の自慢や特異性を見れる番組。今日(きょうび)っぽい番組だと思うな。東京が日本全国の一部でしかない、と実感する番組なのである。東京にいる原住民、(通説で言われた「3代いれば江戸っ子」も旧解釈か)いわゆる戦前から東京に住んでいる人は、全体の3%という話を聞いた。この番組の「東京率」も同じ率な感じ。それくらい目立たない。
江戸落語」を喋る人も今や元から東京出身ではなくイメージで喋っている。これが面白いと思うけど、ある時、京都出身の大編集者兼大学教授から「君の喋りは東京弁だね。希少なんだけど、子供は違うでしょ?」だった。「うるせいやいっ」と手で鼻水すすりながら答えようとしていた自分が可笑しかった。
「方言」はかつて「成り上がり的東京人」には一種のプライオリティを示す標識であったけど、時代を経て、興味の対象になっていったのが番組の面白さになっているなあ。
始めて聴いた「方言」は?中学生の時に八丈島から転校して来た山田君は制服着てて「なまり」があったので「いじめ」にあってすぐに(別な事情かも)転向していった。修学旅行の初関西は団体で何もわからず、「吉本喜劇」で岡八郎を始めて高校生の時に見て、「ギャグは地方によって違う」(それに面白いのは全国共通で、関西の喜劇はレベルが高い、も)を感じた。大阪弁も今では当たり前に毎日聴くけど、当時はなかった訳ですよ。
渋谷に行く度に思うんだけど、つまり、言葉は「土地」=「場所」がそうさせる〜音楽も同じか〜日本という枠組みで考えて行くと、「日本の音楽はこの風土が作る」で、それに合っていないと、響かない。それにその時々の「時代」=「流行性傾向」が相まって、経済がインパクトを作る〜つまり経済を引いても音楽はある〜音楽の市場が場所でないとすると〜で、良い事を考えた、ってのが皆同じ様なことだったりするなあ、ってことなんだ。
「田舎」のある人が最近は本当に羨ましい。ボクの母親は東京しか知らず、50過ぎ迄東京から出た事がなくて、いきなり「行きたいのはパリ」と無神経に言う人だったけど、面白い人だった。まだ生きているけど。85才で走ってる。