クリスマスソングno,1

クリスマス・ソングは、ボクにはジョン・レノンやワムでもなく、ビング・クロスビーでもない。ん十年もクリスマスソングを聴いて来たが、クリスマスソング=50年代のアメリカのポップスを踏襲した70年代のポップスの典型として「ジ・オズモンズ・クリスマス・アルバム」が最高のクリスマスアルバムのひとつ。
ここにはある意味で今では死語になってしまった家庭の団らん的な幸せ充満ポップが完成している。オズモンズ・ファミリーが長く続いたかは知らないが、このグループ自体は皆すぐに大人になって現実の世界に落ちて行くのでありました。
日常があるから理想も幻想もあるのが日常の面白いところ、と知った大人の世界も面白いぞ、って思っていててもこのファンタジーの世界は完璧なクリスマス・ソングですねえ。音楽的な幅がひろいのでつい手を出した、ということではありません。ミュージカルが好きなんです。
The Osmonds Christmas Album

The Osmond Brothers - Seven Little Foys

話はかわりますが、水戸黄門とクリスマスは似ている。結構笑える着地点、と思いつつも外れていない確信あり。有り体に言ってしまうと、余裕のある(上位の)モノが(下位の)弱者に贈る優しさに感動する「図式」なんだ。この形式を外れると一気に黄門らしさ、クリスマスらしさがなくなる。
代表的なクリスマスソングの「Silnet Night」「Winter Wonderland」のメロディや雰囲気は、宗教や時代を超えた「優しさ」の形式としてなり、ポップソングにもなったから。刷り込まれていない世代にもわかる図式になっている。と思っているんだけど、でも、なんだか後100年後には、クリスマスはなくなっているようにも思えて来たのはボクだけじゃないのだろうなあ。