マイルス・デイビスの声と絵

ジャズを聴くのが楽しいのは場所が限定している。仕事中は向かない。リラックスし過ぎちゃう。オカシなもんで車の中は合う。特に夜の街中を走っている時、ハービー・ハンコックの「ウオーターメロンマン」がかかる瞬間は得した様な気分になれる。続く曲がジャズでなくても良い。JBの「ナイトトレイン」でも良いな。続いてアイク&ティナ・ターナーの「ブラック・コーヒー」が続いても良いかも。ハンブルパイの「ブラック・コーヒー」だと気分が高揚して妙に攻撃的な気分が立ちこめる。
この頃の音楽はジャズに限らず黒人音楽全般に何か「今は大変だけど、いつかきっと。」みたいな楽観的だけでもない経験則的な上昇志向が多くの人を対象にして明るくさせる。
とめどなく重いのもあるけど、明るいのが信条だと思うな。
ジャズマンをマジかで見たのはチェット・ベイカーとマイルス。ともに暗い場所だった。二人のベテランジャズマンは対照的だった。マイルスを始めて見たのは新宿広場の野外コンサートだったか。次は東京ドームの「Greening of the World」(ジョン・レノンのイベント/第一回目)でビートルズの「Strawberry Field Forever」をミュートが効いたソロで吹いた。普通の音楽家と次元が違う感じが強烈で、その姿はボクの中では神様のイメージの最も近い。
それにマイルスって声が凄い。歌ったのは聴いた事がない。絵も描いていたがこれが下手で安心した。面白いから良いんだけど加山雄三さんみたいに技術的に絵が巧いと嫌だよなあ。
http://www.milesdavis.com/us/art