レスラーとパンクロッカー

「水をテーマ」に創作。10段階の2程度進む。最近歩いて20分ほどの野川を撮影している。映像化して音楽もつける計画。夜の川、雪が降る川。早朝の川。水の流れを見ていると時間が経つのも忘れてしまうのは何故か。同じ場所を何度も見ていくと、最初は見れなかった物が見えてくる。
先日は、野川で有名な「かわせみ」を目の前で初めて目撃。「目撃」の「撃」の字が巨大な爆発音をたてて感激した。心の音に驚いたのか、すぐに瑠璃色の小さな身体で昆虫の様に羽ばたかせ飛んでいった。機械の鳥みたいな飛行をする。目立たないようにしているけどその動きは日常的に見るモノとは明らかに違い、目を奪う。と思ったら、カラスが追いかけていた。水面ギリギリに飛び草の下に隠れた。古い喩えでいえば「牛若丸」みたいだった。瑠璃色が着物に見えたからだ。カラスが巨漢黒人レスラーに見えた。
その10分後、歩いていると木の枝にメジロが止まった。今まで「ウグイス」だと思っていた、上品なオリーブ色と可愛い「目」がメジロだったとは、と思った一瞬、モズらしき中型の鳥が可愛いメジロの背後に近づいた。「アッ危ない!」遅かった、中型はオリーブをくわえて飛んでいった。ヤツは問答無用、テキサスの白人パンクロッカーだった。スペシウム光線を浴びせておけばよかった。
春になると何が見えてくるのか。川の撮影は1年後に編集してみようと思っている。