今生きる秘訣

横尾忠則さん(1936年生)と同世代のスターは、長嶋茂雄(1936年生)に石原裕次郎(1934年生)。この3人がいた時代がいわゆる60年代。ビートルズがいた時代。僕より20才年上の世代。
大学2年の時に横浜の総持寺で横尾さんの大きな展覧会があって、サイン会に並んだ。数百人は並んでいただろう。
それから2年後、横尾さんが在籍していた会社NDCに入社。横尾さんをたまに目撃。スターのオーラ!
それから20年後、横尾さんと縁あって一緒に書籍シリーズを作ることになった。最初に出版社の人を紹介してくれることになった時に、「彼が大学時代から知っているよ」的な話が出て、横浜の総持寺でサインしたことを言っていたけど、あれを覚えているわけがないですよ。調子良いのも才能か?と内心思っていたら、その時のことを詳しく言うし、そのサイン本を出したらその通りでちょっとビックリ。スターのオーラの次の段階であった。
アトリエで僕が作業中を撮影することになり、しばし観察していたが、ちょっと驚いたのは、電話帳がそば屋の出前の「お品書き」の余白で、そこにビッチリと電話番号が書いている。それから瞬時に探し当てて電話をする動作の速いこと。可笑しいくらい速い。オーラの次の次の次だった。


新聞連載で、岡本太郎さんをインタビューしているのが残されている。単行本「今生きる秘訣」。これは必見。岡本さんの「今日の芸術」と併せて読むのが正しい。(ついでに言うと、梶原一騎自伝と(アントニオ)猪木寛司自伝も同様)