ERIK SATIE

フランスの音楽家エリック・サティの番組を昨日BSで見たが、最近よく耳にするように再びなった感じする。CFでも「ジュ・トウ・ヴ」は年中かかっている。多分お洒落なピアノ曲というとらえ方か。
19世紀末に巴里で活動するが、独自かつ自由だったため評価されなかったが、ドビュッシーは評価していた。
840回フレーズを弾き聴くのに一日かかってしまう長尺曲「ベクサシオン」やコクトーピカソと組んだオペラ「パラード」、無視するための音楽で、ノイズを応用した「家具の音楽」はアジア的「間」の音階、ミニマル音楽、アンビエントの考え方の先駆である故評価が追いつかなかったのは無理はない。サティーも評価なんか無視の堂々とした芸術家だった。
僕が20才になった頃に何度目かのブームがあった。映画「鬼火」からの再燃。(「去年マリエンバードで」リバイバルもこの頃か?)ひと癖あるような神宮前や原宿のカフェバーでは必ず「ジムノペディ」がかかっていた。
その頃はパンクより現代音楽にはまっていたので、サティ以外もよく聴いた。ドビュッシーも好きだが、セブラック、シェーンベルクにペルト、ゼムリンスキー、ストラビンスキーなどなど。しばらく聴いていなかったが自分も妙に聴きたい気分になっていた。
ティーの話で僕が一番好きなのは、同じ服を7着毎日着替えていたという話。ベルベット・ジェントルマン。毎日12km歩いて通ったバーに行く間もサティーらしい時間なのでは。それからピアノ2台の内の1台を郵便ポストにしていた、というのもどうしようもなく好き。世の中がモノクロに見えていたのではないか?