1986年作品


現在、自分がデザイナーになってから作ってきたモノをある形にするため、整理している。1996年に事務所設立10年の節目に一冊にまとめたが、その時はデータではなく、最後のアナログ作業で、作品はポジフィルムで撮影し、入稿は台紙に指定や写植文字を貼った「版下」であった。それから時折クライアント用に作品整理はしていたものの完璧なのはそれ以来。年内にpart1を発表する予定です。作品を並べてみて、制作の基軸は「音楽と編集とグラフィックアート」なのが自分でよくわかった。
佐野元春さんから直接電話を貰って一緒に仕事をするようになって既に25年以上がたった。音楽の仕事は、独立前にもやっていたし、独立後も友人から頼まれた様な仕事はすでに結構していた。が、予想以上に長期的でまとまった仕事を依頼された。佐野さんとの仕事だけを並べたことはないが、凄い量の制作物だと思う。今も続いているのが我ながら凄いと思うし、佐野さんも凄い。佐野さんは30周年イベントでpart2のツアー中。声がかかって現在のツアーを記録するため本日より福岡に行って撮影してきます。
図版は別冊カドカワの取材で聞かれた「最初の仕事は?」の作品「Electric Garden vol,2」というカセットブック。当時カセットは、ウオークマン普及もあって、歩きながらでも、電車の中でも聴ける唯一のメディアだった。「Electric Garden vol,1」は、カセットと本が合体した仕様で、「詩と音楽とアート」を感じることが出来る「総合アート作品」だった。カバーは当時NYで話題のマーク・コスタビだったこともあって、ミュージシャンより当時のクリエーター全般にとって衝撃的だった。vol,1がすごく完成度が高く、そのvol,2を依頼されるとは光栄だった。
盛り上がったクリエーター達が拍子抜けするくらい、このvol,2はシンプルに作った。
最初は自主出版的な発行を目指していた・・・、で、詳しくは来月発売の別冊カドカワでご覧下さい。