Magazine and Book #1


夏休み企画「雑誌と本の棚から」1974年6月号の「ローリング・ストーン日本版」。先ず価格であるが、380円とある。今で言えば1200-300円程度か?雑誌の情報にはとても価値があった時代。先ず表紙はイラストである。吉田カツさんの作品であるが、後の作風を知っている人はここで一旦「そうでしたか。」とブレイク前の試行錯誤時期に「天才もそうだったか。」と先程の2段目のため息をつく。次に「マービン・ゲイ」のインタビューの見だしに目が留まる。先日のコラムで「死亡記事」を掲載したが、この時は1974年なのでバリバリである。「What's going on」のヒットもクールダウンしてない時期。マービンの父親の話も出て非常に奥深い内容になっている。裏表紙の広告はLEVI'S。キャッチコピーの「Are you hip?」がたまらん。中身を見てみると、ビジュアルの扱いが当時の他の雑誌と見比べると際立っている。「魔女」と題された写真ストーリーは、メイク:宇野亜喜良/ヘアー:伊藤五郎/撮影:有田泰而という今も現役の巨匠トリオ。お色気(死語)を排除した硬派な音楽雑誌という作り。今月の新譜紹介では、知る人ぞ知るマギー・ベルの「クイーン・オブ・ザ・ナイト」を紹介している。大人の雑誌だったのである。