Song as Theatre

ちあきなおみ。情念の歌い手でその姿は「劇場の如く」と言われたが今は歌っていない。/彼女は「雨が降る〜」と歌うと、音だけでなく鮮明な場面、それに生暖かささえ浮かび上がる。/同時に出てくる物語。例えば、「地方都市の盛り場の夜の光景。そぼふる雨の雫と薄幸の中年女性のため息。濡れた1枚の写真。その裏に書いてある日付に募る想い。」とか、を連想させる。まさに演じられた歌。でも東京の人なんだよね確か。/ジャケットは1970年のシングル盤(アナログ・ビニール)。逆光ライトで浮かび上がるメイクと青のワンピース、ネックレスも効いている。描き文字も良いしB面タイトルも時代物。