Magazine Forever


雑誌「Switch」が月刊になったのが、1994年。媒体資料を作ったからよく覚えている。担当だった姉妹誌「THIS」も第三期を迎え、今から思えばこの頃が「70年後半頃から続いた雑誌黄金期」の最終章だった。確かにここから雑誌は次の段階に突入する。業界的に言えば「様々な人が行き交うリアルな現場」が「メディア」に移行(格下げ)したのだった。
その最後のアプローチから遡り「雑誌が面白くなろうとして行く時期」の1981年に発行されたのが、図版の雑誌「Media Information」である。青山の本屋で購入。(第4号/A4サイズ/表紙+36ページ/600円)同時期、僕も似たような同人誌を発行していた。雑誌には深い読み手が確実にいた頃だから、作る方も真剣に作っていたし、根を張っていた。この雑誌が後の「Switch」に繋がっていくわけだが、「Switch」の文学路線の原形が見て取れる。元編集長で今は「Coyote」のA氏がこの雑誌では、販促活動という肩書きになっているのが可笑しい。20代後半のスタッフが喧々諤々と真剣な眼差しで作っている感じが伝わってくる。僕にはポップ・カルチャー度が薄いが、でも共感できる部分が多くあっていつまでも本棚に入れておきたい、という気持ちです。