Guitar is Strange Box


日本でどういう人が、どの位の量の人が、このドイツのギタリスト、ハンス・レイヒェルの音を聴いているかは想像も出来ないが、何故か世界の至る所にこういう「音」を求めている人が少なからず「いる」という事は簡単に想像できる。
例えば、ヨーロッパの辺境、アメリカの地方都市の何処か、東京で言えば中央線沿線とか?
考えてみると、このヨーロッパ的な、もっと言えばドイツ的、更に言えば非ポップでありながら、カタルシスを産むインプロヴァイゼイションの根底にあるものは、反黒人的で肉体的の反対側の音に対して反応する「何か」なのか。凄く不思議な「人間らしさ」は、例えば風呂の湯の程度を計るとき、我々(日本人)だったら、湯に直接「手を入れて」なのに、アメリカ的には「タイマー通り」に頼るとすると、ドイツ人は「温度計を見るまでは信じない」であろうか。そんな人向けの音かもしれない、と思わせる。変なの。