エスカレーターに安心はない

エスカレーターでは片側で立ち、反対側を急いでいる人用に空ける、というのがよく見る光景で、片側と書いたのは関西では「立つのは右側」なので、東京の反対だ。以前に地下鉄関係者に聞いた話では、「原則は歩行はしない」なんですが、罰則があるわけでもなく、大混雑では両方とも動けないことになるので、事故になってから、いろいろ揉めていく事になっている。
人がこれだけ多くなっていくと、罰則とかは別にしてマナーやエスカレーターのスピードも考えなくてはならないだろう。事実、日本のエスカレーターはかなり遅い。25年前に香港で乗った時に倍近いスピードに焦ったが、今では世界的に、香港に近い。遅いのは台湾と日本だけか。
人輸送が目的なのか、サービスと思い込んでいるか、を決めておく必要はあるな。まさか、信号立てて「ここは早い。」と分ける事は余計に混乱するだけなので、少し早くして注意を促し、「安心気分」をなくす事はまず必要と思う。基本直線コースなので、長いと寝そうになるのも危険だ。以前韓国で長いエスカレーターのテッペンから真下まで落ちて死んだ人いた。
人のリズム、都市のリズムに合わせていくと場所によってスピードは違うだろうから世界で統一スピードはあり得ないだろう。考えてみれば、ビルの上階に行くだけの事で、コンベア式の回転階段の仕組みを簡易的に使用しているだけで、言ってみれば「不完全な機械」ではある。なので、靴が引っかかったり、モノを落としたり、指を挟まれたりする。もうエスカレーターの仕組みを見た事もないという人はいないだろうけど、そこが「盲点」だろうなあ。
オリンピック前の話だけど、中国の北京で町中のトイレに入ったら(中国最大の問題はトイレだ)、「小」の便器に座って「大」をしている人がいた。彼には「大」も「小」も見た事がない人らしい、と中国の人に聞いた。オリンピックの工事で地方からの出稼ぎ労働者は言葉も通じず便器の使い方も知らない。
エスカレーターの「下」が中国のトイレにつながっていた。