黄門さまは金メダル

湯船に浸かって唸った歌が「水戸黄門」という境地までに、まだ至っていないが、友人の結婚式で後輩デザイナーが黄門テレビ番組の主題歌を歌った。下手だったが、勢いがあってナカナカ良かった事を思い出す直前、オリンピック競技の間に「黄門」が映り、あおい輝彦さんの歌う主題歌が聞こえた。正統派アイドル(元祖「ジャニーズ」のメンバーだ!)の声の艶というかノビというか、こういう人いないよなあ、最近。
黄門には元アイドルが沢山出ている。かげろうのお銀「由美かおる」は元西野バレエ団という名前のアイドルグループ出身で、飛猿「野村将希」も完全なアイドルシンガー。うっかり八兵衛高橋元太郎」は超大御所スリーファンキースというコーラスグループの歌手である。
つまり「黄門」番組は芸能界の縮図と言えなくもない。アイドルという「芸能界の若手部門」が年齢を経て、役者として再出発する時にあるいくつかの「場所」なんだろうなあ。
で、番組を見て思った。渋い芸術的な映画を作るより遙かに重厚な難題を軽く突破している。しかも、「印籠」は後半直前のほぼ決まった時間に同じような台詞で登場する。いやあ、凄いな「黄門」と思った次第。金メダル級でした。