30世紀の男、スコット

2010年に公開された「スコット・ウォーカー 30世紀の男」というDVD映画を見て、今まで薄いけど追いかけて来た1人として疑問が次々と解決した感じがした。
60年代に来日〜テレビでイケメン3人組が歌う「ダンス天国」「イン・マイ・ルーム」などヒット曲が多いウォーカーブラザース(兄弟という名前のグループで、スコット・エンゲルという名前。)のフロントマンだったが、興味が出たのは、80年代に出た「Climate of Hunter」というアルバムから、この人の神秘性に気づいた。
実はアメリカ人で、あの妙な映画「ポーラX」のサントラも彼だった。映画を見て、岡本太郎ばりの奇才ぶりとギラギラした目に驚いた。見た目の雰囲気とは対照的なその姿勢に神秘性は増した。
映画の中で、インタビューに答えていたブライアン・イーノデビッド・ボウイなどは彼をアイドル的に称えていた。でも、敢えてアンダーグランドに行った元アイドルとは違う味わいがある。それはきっとあの「声」にある。映画の後の今野雄二さんのトークショーで60年代にファンだった人が集まったようで、改めて彼の人気の凄さを見た気がした。皆がジックリ彼の声を聴いている感じがした。

昨日見つけたこのアルバムもジャック・ブレルの有名な曲のカバーで始まるコンピ盤。バカラック曲を歌うスコット氏はカレン・カーペンターに匹敵する。ホント。