65年目

1945年の8月から65年が経ち、あの時の映像が編集されカラーになったのをNHKで見た。人着と言われる人工(人の手で)着色したフィルムでの疑似カラーと、コンピュータでの着色に大きな差があった。彩度の差がなく一見大差ないように感じたが、フィルムだと、元にある黒い色調の上にインクで描いたカラーが乗っているだけなので(乗算)やや重く暗い仕上がりになるが、コンピュータでの仕上げにはスクリーン処理なので、元にあった黒の階調自体に色味があるから重くない。人の手である程度のトレースはするものの動画的な動きは全て自動でやっているから動きのズレもない。緑の芝生に突撃する戦車と燃える炎、それに血の鮮やかな赤、ハーケンクロイツの赤も鮮明だ。モノクロというだけで見たくない、見るのが辛い、ということからドンドン変わっていくだろう。小学生の時にNHKでモノクロの映像を工学的にカラーにする実験を見たが、原理的に出来てもその原理を証明する素材がないと言っていたのをハッキリと覚えている。