DAF

DAFはドイツ・アメリカン・フレンドシップ(のドイツ語表記なのだが意味はコレ)という名前のハード・コア・テクノ・ユニット。1980年頃はデア・プランと分裂した直後でかなりのアンダーグランドで尖って異端児的だったが、シーンがメジャーになりつつある時期に世界中からの注目もあって、尖っていた棘は丸まり、ポップになっていくのを黙っていられないファンは多かった。ギターやベースがいなくなり、ドラムとボーカル(というよりラップに近くない喋り)に機械操作の裏方のユニットは、少数精鋭というか、シンプルさゆえに画期的な音配列を産んだ。DAFのテクノ・グルーブはクラフトワークにはないカタルシスがあり、男気がある。勢い余ってゲイコンビのレッテルも貼られ、音楽よりもファッション的な(風俗的な意味でのファッションに近い)存在になって久しい。が、もう一度聞き直してみると、30年前とは思えぬ未来的な雰囲気が漂っているのは何か?クラフトワークが自転車とすれば、DAFは鉄棒競技か?