Mickey Rourke as ”The Wrestler”

試写で「ザ・レスラー」を見た。アカデミー授賞式でショーン・ペンミッキー・ロークを紹介したシーンが焼き付いている。試写前にプレスを目を通すことは滅多に無いのだが、今回は気になっていることが多く殆どのページを読んだ。ミッキー・ロークが辿った荒野と暗闇、それとすでに感じていたこの映画への期待感とが交錯し映画を見る前からぐっと来るものがあった。こういう感情もまた久しぶりのことだった。作品は16mm作品とみまごう大胆さ。若き監督の狙いはミッキーをここで完全に復活させることにあった。撮影に対する態度も素晴らしい。パンチと整形手術で崩れた元美青年の顔に男のバカさと美しさがある。あえて言うなら男子限定映画作品。/マット・ディロン主演の「Charles Bukouski/Factotum」(2005)にメリサ・トメイがこの2作品に出演していた。目立ちすぎない絶妙な存在感。「ランブルフィッシュ」をつなぐ重要な鍵と感じた。