Floppy is where?

グラフィックデザイナーでありミュージシャンであるタチバナハジメさんの1991年発表の「タイポグラフィー」というタイトルの書籍である。フロッピー・ディスク付き。

と簡単に書いたが、今や死滅したメディアである「フロッピー・ディスクとは何?」であろう。それが図版である。約1.4MB程度しか容量のないメディアであるが、当時は作家の一生を書けた文章が数枚で賄える、という触れ込みで、数々の特許も入っているという、それはそれは大したフロッピーなのであった。

本題の書籍は、本がソフトカバーの並製製本がビニールのハードカバーに包まれ、別紙の段ボールにそのフロッピー・ディスクが挟まれている仕様となっている。中に掲載されているのは、マッキントッシュ2をハードにソフトはアドビ・イラストレーター。

テクノロジーの進歩の何かが圧倒的な形で僕らに迫って来る。妙に健康的な雰囲気がついて回るのは何故か?ここにある完全でないデジタルの度合か?人の作っている感じが残っていることか?はたまた、アートの迫力か?楽観性か?説明しにくい「何か」がある。ひとつ言えるのは、これを作っているのは人間と、言う事。