加山雄三

加山雄三映画をちゃんと見た最初は「黒ひげ」(1965)か「椿三十郎」(1962)かのモノクロ映画で、作品として嫌いだった「若大将シリーズ」が良いなあと思ったのは最近なので(日本映画チャンネルでほとんど見た)、一般の評価とは真逆かも。結構な本数を見ていると思ってたが、超売れっ子だったので調べたらもの凄い量の映画に出ていた。ここ数年見たのでは「兄貴の恋人」(1968)は、サラリーマンになった若大将を描いていて面白かった。内藤洋子の妹役が鮮烈。
椿三十郎」出演が25才、「赤ひげ」28才、「若大将シリーズ」24才〜34才、「兄貴の恋人」31才。影のある裕次郎が「大人の世界」なのに比べて、めげない明るい性格で役も年下のことが多いようだ。大学生の「若大将」役も24才から。(裕次郎34才で三船と「黒部の太陽」の制作、「太陽にほえろ」ボス役は38才〜)
歌手として作曲家としても良い作品を沢山残している多才さ。裕次郎は本物志向なのに対して良い意味で雑食。絵も上手いし、料理も達人らしい。
加山さんを取材した編集者の友人から聞いた話だけど、「坂本九ちゃんの「上を向いて歩こう」はロシア民謡を下敷きにして成功した。ボクも同じくらい凄い曲を作ってアメリカで大ヒットさせたい。」と言って、シンセサイザーで曲を聴かされた。(「聴かされた」というところに話の大きさを物語っているか。)
加山さんは思い込みと、実行力が魅力だと思う。今年75才らしいが、まだまだ「若大将」して欲しい。

兄貴の恋人 [DVD]

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