如月小春アルバム1985


独立してすぐカメラマンのブルースから如月小春さんを紹介して貰いグラフィックをやることになった。上の映像はボクが作ったジャケット2点(坂本龍一とのコラボ・12インチシングル「ネオプラント」とアルバム「都会の生活」)を舐めている絵(業界用語で舐めるように画面を動かすの意)なのだが、誰が作ってアップしたのか?デザインを大事にしてくれていて感激モノ。
このジャケットの打合せは録音スタジオで如月さん坂本さんとブルースの4人で。皆で「気持ち悪いの作ろうよ。」で意見が一致。ブルースの焼いたモノクロプリント(11×14サイズ)にボクがペンキで絵を描く。100枚くらい作ったのを皆で見て、どれが一番「ヘン」で「気持ち悪いか」で決めていった。12インチとアルバムに使ったのと、中に組み立て式のブックも作ってそこにイッパイ入れた。
如月さんとは「坂田栄一郎写真展」に行ったり、彼女の劇団「NOISE」公演も見に行った。客席で見ていたら引っ張り出されてステージに連れて行かれたこともあった。優しい女性らしい人なのに、引っ張っていく時は野獣みたいな表情をしていた。同級生が急に大人に見えて驚いた。公演後の帰りに根岸あたりの旧家の和風レストランでこたつで会食した覚えがある。そこで、当時如月さんの書籍を編集していたのが後に雑誌ゼロサンの立ち上げ人で副編集長の小崎さんと出会う。翌年から始まるゼロサンの制作前に「ブルック・シールズ」のダイエットに関する文庫本のエディトリアルを頼まれた。書籍はそれが初めてだった。