2001:A Space Odyssey(1968)

映画「2001: A Space Odyssey」(2001年宇宙の旅/1968年作品)を見た後だと「スターウオーズ」(1977年アメリカ映画/日本公開は1年後の1978年)が子供版に見えるくらい、完成度は圧倒的。物語もそれまで見ていた「映画」の次元を超えて、見るモノを宇宙の旅に連れて行く。未来を表現したセット(美術)、アナログで表現したワープする映像、優雅な音楽。どれをとっても最高でスリリング。
僕が初めて見たのは、文部省特選だったかで、学校の授業の一貫で銀座の映画館「テアトル東京」(リバイバル上映)に行った。上映が終わった時に大歓声が起こったが自分では半分以上理解できていなかった。大きな映画館で70mmのシネマスコープという超ワイド版でスクリーンがとにかく大きい。映画よりも余りに凄いシステムに圧倒された。それから何回か作品ではなくこの映画館に行くのが好きだった。
話は戻るが、「2001年」はとにかくキューブリック監督の情熱と集中力とがなしえた奇跡的な作品でしかも洒落ている。特に美術はすごくて「スターウオーズ」も凄いがこの域には達していない。理由は「CG」を使用したことだと思う。技術に頼ったことで美術的に言うと漫画になってしまった。(エピソード4のみ評価)
若い時には興味のないシーンだった冒頭のシーンが好きになった。人類が持った武器「骨」が宇宙船に転換するシーンまでは何度見ても美しさと知性に泣いちゃうなあ。