Horizon


昨年の秋に発売されたU2の新作のジャケットはカバー写真は、日本人カメラマンの杉本博司さんの水平線の写真である。「No Line On The Horizon」というタイトルが示すように、曲が出来た後イメージとして杉本氏の写真に合致した、と思われる。あまりに直截すぎて好きになれなかったが、音を聞いても印象は変わらなかった。2001年作の「All that you can't leave behind」というアルバムが凄い完成度のアルバムだったので、その後の「How to dismantle an atomic bomb」以降は霞んでいる。実際に(1987年の「 ヨシュア・トゥリー 」の次に多く売れた)まだ聞き込んでいないが、「No Line On The Horizon」に関しては妙な音質でアングラ的趣味的に聞こえる。ジャケットも合わない。ケチをつける訳じゃないけど、スノッブさも感じる。日本人クリエーターが世界的スターのジャケをやるのを見るのは大いに盛り上がる、筈だがまったく乗れないのはボクだけなのだろうか?画像は2002年にサハリンでボクが撮影した「Horizon」で、この水平の線を他の水平の線と延々繋げた作品展も行った。音楽も作ってもらった。Heat Waveの山口洋さんと細海魚さんの作った「Horizon」という曲はU2の作品よりずっと未来的でシンプルだ。